ゴルゴンゾーラ×ハチミツ>魔法の白い粉

疑り深いヤツになっちゃったのは~週刊誌のせいじゃないお前のせいでしょ~♪でも、真実を知ることが、全てじゃな~い♪

いよいよAIペットが発売される事態を見るに及んで

 

 

 

 

 

 

なるほどAIペットなあ。猫を操作するゲーム「Stray」の紹介でも触れたけど、ゲームの育児シミュレーターなんかは、現実のシビアさを反映しつつも、粗いポリゴンでむしろコミカルな感じだったけど、AIが日進月歩で発達していることを考えれば、こうなるのは時間の問題だったなと。まあ今回は電子の世界ではなくAIを搭載した毛皮つきペットだが、あるいは「たまごっち」の進化版として、非常にリアルな見た目と反応をする電子ペットのニーズも高まっていくんじゃないだろうか(そして「電脳コイル」的な世界へと・・・)。

 

もちろん好き嫌いはあるから、誰もが電子ペットを持つなんて事態は到来しないだろうけど、少なくともこれが大きなパラダイムシフトの始まりになる可能性はある。

 

例えば、これから単身世帯が増え、すでに社会的孤立の懸念や対策が問題視されようとしている中(別の国では「孤独担当相」なんてあるくらいだしね)、身近にいて癒しや生きがいを提供する存在として、最もお手軽かつ効果的な存在となる可能性を秘めているからだ(ちなみにそれをもう少しコミュニティレベルに引き上げると、これも以前述べた高齢者たちが地域猫や保護猫と交流するアニマルセラピー的なものなども想定しうる)。

 

なお、単身世帯の個別ケア用の存在としてなぜ生身のペットを(一般的には)想定しないかと言うと、飼い主の死亡によるリスクはもちろん、多頭飼育崩壊などの可能性があるからだ。さらに言えば、人によっては狂犬病予防接種を受けさせないなど、個人レベルでなくコミュニティとしてもリスクが生じることが考えられるなど、生身のペット飼育というものは、一定の収入はもちろん、相応の社会性がないと安全にはできないものなのである(まあ子供が捨て猫を見た時に、親が「あんたちゃんと自分で世話できるの!」と言うあの文言は、当然大人であっても該当するわけだ)。

 

さらにこれが動物愛護の高まりとリンクすると、ペット販売の制限も今後どんどん進んでいく可能性がある。現時点でも、ペット販売業は住環境の問題や、売れ残り→殺処分というリスクを常に抱えているなどの批判にさらされている訳だが、AIペット・電子ペットが発達してくると、生身のペット飼育には厳しい要件を貸した上で管理し、それを満たせない人はAIペット・電子ペットで我慢すべし、という傾向が強まっていくことが想定される。言い換えれば、現在の里親制度のようなものでしか生身のペットを手にすることができず、それ以外のやり取りは違法として処罰の対象となり、その結果として、『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』のような世界が惹起される、というわけだ(これが、以前も書いた「生身の猫を飼いたいのなら、金持ちになりたまえ」という某ギゾー先生のような状態。もっとも、生身のペットを飼う条件をクリアした人でも、死を見るのがつらいから電子ペットにするという向きももちろん出てくると予測される)。

 

まあこれから色々なハレーションも起きてくるだろうけど、それも含めて動静をウォッチしていきたい。