2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧
前回の「英作文とセーラームーン」で書いた「普通」の感覚を基盤にした違和感の萌芽について扱っていこうと思う。なお、以下の対談は、「尿は汚い、気持ち悪いものである」という大前提に基づいている。逆に言えば、その認識を共有できない人(っているのか?…
※「作品に対する反感は自己を知る絶好の機会」なども参照。 感覚は容易に(抽象的な)問いへと繋がるものであり、難しいことを扱うのは頭(=理性)で、直接的・日常的なことは身体(=感覚)が処理する、という具合に二項対立的な捉え方をするのは誤りである。例…
前回の「メガロマニアは国家陰謀の夢を見るか?」では、ひぐらしの真相が推理で到れないような内容であること、そして仮にたどり着いたとしても証明不可能であることを指摘しました。そこからさらに、証明不可能であるにもかかわらず国家陰謀説を主張する場…
「ひぐらしの真相を批判する~推理という観点から~」では、過去の記事を掲載しつつ、推理の質という観点からひぐらしの真相にどのような問題点があるかに触れました。今回は、そこで提示した公式掲示板という軸を利用してさらに詳しい批判を展開していこう…
「ひぐらしの真相を批判する~推理という観点から~」よりメガロマニア、「物語の破綻」への言及へ向けて。なお、ネタバレを多分に含むので注意。
もう二年近く前ですが、自分の記事が「オタク嫌い」のように受け取られ、「私はオタクを批判しようとしているのか?」という釈明を書いたことがあります。 話が回りくどくていらいらしながら読み直したのですが、要は「オタクを批判したいのなら彼らを嘲るよ…
その人たちが向かい合っているのは知識であって、作品ではない。
「ひぐらし真相の批判へ向けて」において今までの主張を概観しましたが、ひぐらしには(様々な意味で)推理要素が色濃く含まれており、「最初からホラーゲーム」だとか「推理するものではなく物語だ」といった主張が誤りであることを示すことができたと思いま…
「神の解体から創造へ」及び「虚ろになった方向性」では主にひぐらしのテーマに関する批判を分析し、「最初から…だったは成立するか?」と「プレイ時期のブレとバイアス」では作品の方向性(人為かオカルトかetc...)さえも推理の対象であったことを確認しまし…
あらゆることが詰め込まれた覚書は時に境界線を喪失させる <ヘチマコロン、掃除機、半袖> 背景のない同級生と君が望む永遠。同級生の主人公「卓郎」には、現役の高校生であること以上の背景はない。しかし、君が望む永遠の「鳴海孝之」はむしろ色々なもの…
罪滅し編や皆殺し編以降にひぐらしを始めたプレイヤーに見られる b68">同時代的視点の欠落というものは、歴史認識やバイアスといったより一般的なレベルにまで広げることができる。 最初からループや寄生虫の話を知っている人たちは、それが存在するかという…
先の「続皆殺し編レビュー批判:虚ろになった方向性」では、ひぐらしを「最初からホラーゲームだった」などと評価することについて軽く触れました。今回は、そういった見解の問題・分析を行っていきたいと思います。まずは、そういった見解に対する批判を最…
物事を知るために、と同時に忘れる目的でニュースが消費されていく。
2月くらいに書いたものを久々に見つけ出したら、 「そんなに嫌なら自分が死ねばいいのに。あるいは人のいないところに旅立ちな。不干渉には秩序が不可欠だ。」 と書かれていた。今の状況に合いすぎだな…とまあそれはさておき、今日もまたフラグメント。 <…
前回の「神の創造から解体へ」と繋がるものとして、今回は「虚ろになった方向性」の集成バージョンを載せることにします。内容については文自体が長いので前回のコメントを参照してもらえればと思いますが、最後あたりの嫌味な文章は、当時の自分の苛立ちが…
皆殺し編覚書で予告したように、皆殺し編のレビューは昔アップした断片的な記事の集成とそれへの簡単なコメントを載せる、という形式をとることにします。基本的に過去の原文はいじりませんが、明らかな誤字・脱字がある場合には修正をかけました。 最初は、…
通り魔に至る過程が説明可能だからと言って、安易に一般化するのは問題だろう。ヒューマニズムには大して期待できないとはいえ、それを一足飛びに凶行へと結び付けるのは、正しくないだけでなく事態を悪化させるだけだ。スパイ映画の主人公にでもなったかの…
昨日の記事で通り魔事件を安易に社会と結びつける危険性について述べた。今回は、それとは別のセキュリティの側面、つまりいかにして事故を防ぐのかについて書くことにする。 今回の事件による死者の内訳は、ナイフによる死者4名、トラックによる死者3名と…
ついさっき秋葉原通り魔事件を「社会の歪み」と結びつける危険性・重要性について書いたので、次はセキュリティの側面から論じたいのだが、一部の内容がかなりアブないため、誤解のないよう独立した記事の中で自分の立場を表明するとともに、事件の直近の頃…
社会問題と結びつけるのは結構だが、それは諸刃の剣であることをもっと自覚すべきである。何が一般的で何が特殊なのか…それをはっきりさせなければならない。
格ゲーの話はまだまだ山ほどあるが、そればかり書いていると他のものを忘れてしまいそうなので、久しぶりにひぐらしの記事を載せることにしたい(完全にネタバレの内容なので注意)。 前回は、「ひぐらしのなかせ方」における作者の発言からひぐらしと現代社会…
餓狼伝説自体が変化することはないしそれゆえ懐かしいと感じるが、俺達はそのまま同じではありえない。操作のスキルなども上がっているし、CPU戦でさえ昔に比べると相当考えながらプレイするようになった、というように。 餓狼伝説のコレクションを購入する…
とある3コママンガより 美少年! 三千円! くう~破談… これだけ見たら何のことやらさっぱりわからないが、実は「餓狼伝説」のアンディの技を文字って一つの小話にまで高めた傑作からの引用である。最初の「美少年」は「飛翔拳」で、「龍虎の拳」のキングを…
1月から4月中旬にかけてのフラグメントは使い物にならねえなあと思いつつ、4月下旬の断片集を載せることにする。 <ピアニッシモ、シャガール、きり絵エロい> ひぐらしの焼き回し(双子、殺し、信頼、許し、詩、狂わせるもの)、雰囲気微妙(雪との対比だが…
昨日の「ベストアルバム」で腐り姫の曲からtruthを連想した理由がよくわからないと書いたが、その時雨のイメージで色々考えていたことからすると、truthの「追伸 本当に最近はいい天気ばかり続きますね 真っ青な空と白い雲が 私に堪えます」の一節と繋がった…
6月に入ったこともあり、最近は雨の日が多い。 腐り姫の曲は、そんな中で聞くのにぴったりだ(もともと腐り姫の曲は雨をイメージして作られたものが多い)。特に「とうかんもり」のしっとりとした雰囲気は、煩わしい雨への苛立ちを和らげてくれる。そして雨上…
<仮に実態が同じでも、見る目が変われば当然評価も変わる> 先日「可変的な好み:統合ではなく並列化」を書いたが、これは失敗だった。ネタとしての側面は読めばわかるとしても、この内容では下手をすると「単にバラバラであることを肯定しただけ」のように…
前に「電脳コイルとノスタルジー:未来から原初へ」という記事を書いたが、電脳(仮想)空間と神秘思想とを結びつける視点が、すでに1960年代の「カリフォルニア・イデオロギー」などにおいて提示されていることを後で知った。 攻殻機動隊などで漠然とそんな雰…
なるほど、こんな普通のグラタンが900円で成ルのサーモンより高いわけか。 それでも客はどんどん入るんだからいい世の中だよなあ。
最近はひぐらしの話が多かったので、君が望む永遠(以下「君望」と表記)の話でも久しぶりにしておこう。なお、完全にネタバレなのでそのつもりで。 かつて私は、君望の評価を「140-40=100点」と書いた。この140点の部分に関してはもうある程度書いたので、「…