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疑り深いヤツになっちゃったのは~週刊誌のせいじゃないお前のせいでしょ~♪でも、真実を知ることが、全てじゃな~い♪

その国が見せたい歴史:カンボジア、ウズベキスタン、カザフスタン

 
 



 
 
国立の歴史博物館というものは、その国が見せたい歴史の姿が表れるのがおもしろい。
 
 
たとえばカンボジアならば、やはり現在のタイの大部分や南ヴェトナムまで支配下に置いていた大アンコール朝時代の栄光が強調されるものだ(まあ周辺国との関係性を考慮してか、そこまで居丈高な物言いはしてないが)。
 
 
今回カザフスタンアルマトイの国立歴史博物館でおもしろかったのは、個人や一族にフォーカスしておらず、またおおよそ16世紀~19世紀の歴史叙述が抜け落ちていたことである。
 
 
これはジャラールッディーンやティムールを称揚するウズベキスタンとは異なり(まあこの二人が並ぶのもどうなんだって気はするがw)スポットを当てやすい人物がいない事が関係しているのかもしれない。
 
 
また、ウズベキスタンな、ヒヴァ・ハン国やブハラ・ハン国にスポットを当て、国内の状況や欧米列強に蚕食される歴史(民族的苦難)を展示することもできるが、そのような軸を設定しづらいと考えたのかもしれない。
 
 
しかし結果として、20世紀でソ連の衛生国の一つとして独ソ戦に協力した歴史だけが語られるという展示になっているため、タシュケントに抑圧犠牲者の博物館まで作ってアンディジャン蜂起やその弾圧の事実、あるいはソ連の計画経済の要求に応えんとしてアラル海が大きな環境危機に陥っていることを訴えたウズベキスタンとは、やはりかなり対照的な内容となっていた。
 
 
 
 



 
 
まあカザフスタンの首都アスタナに足を運んで様々な博物館や公刊物を見ればまた違うのかもしれないが、ともあれこの辺りは共産主義の模範国とも呼ばれた性質が表れているようで興味深い点だった。
 
 
以上。