ゴルゴンゾーラ×ハチミツ>魔法の白い粉

疑り深いヤツになっちゃったのは~週刊誌のせいじゃないお前のせいでしょ~♪でも、真実を知ることが、全てじゃな~い♪

LIVE A LIVE(ライブアライブ) :実験的な面白さと雰囲気

スーファミスクウェアのゲームの中で、ロマサガ2などと並び印象に残っているのがこのLIVE A LIVEである。


このゲームでは、「近未来編」、「原始編」、「幕末編」といった異なる時代・世界にそれぞれ主人公がいて、個別にシナリオをプレイしていくことになる。おもしろいのは、それぞれの世界を別々の作家が書いており、しかもシナリオごとにゲームシステムが大きく違っているところだろう。


ただ、どのシナリオもよくできているかとなると、お世辞にもそうは言えない。例えば近未来編は、話のノリとしてはやりたいことがわかるのだけど、シナリオの緊張感のなさとシステムが普通のRPGと似ていることでダレダレになってしまっている。一方で、幕末偏はシステム、シナリオ、雰囲気的によくできている。またシナリオごとにプレイ時間の長短が激しいが、お互いがお互いを特徴付けているという意味ではよくできていると思う(評価の分かれるところだろうけど)。


このゲームで一番印象に残っているのは大きく言うと雰囲気だが、その中でも音楽がすばらしい。例えば「クンフー編」の「鳥児在天空飛翔魚児在河里遊泳」や「中世編」の「届かぬ翼」は珠玉の名曲だし、「現代編」の“Knock you down”や「幕末編」の「密名」も今だによく聞くほどお気に入りの曲である。また仮に単体で聞いていれば何とも思わないであろう「現代編」の「最強―VICTORY ROAD―」が名曲として印象に残っているのは、キャラ・雰囲気づくりが上手いからだと思う。あの「ジャッジャカジャジャ ジャガジャッジャジャカジャ♪」がかかると、つい腕立てを始めたくなったしまう、そんな「引き込む力」を持っている曲が、このゲームには多い気がする。


実験的な作品ゆえに色々とデコボコではあるけどそこが逆に魅力になっている、そんな特徴を実現したのは、音楽・キャラ(・名ゼリフ)といった雰囲気作りの成功のたまものであろう。


※そういえば未だに理解できんのは、「中世編」の姫の行動である。あれって何なんだ?ムカツクとかいう以前に意味がわからん。ストックホルム症候群的なものを描きたかったのかもしれんが、何かしっくり来ない。あるいは単に話の出来が悪いだけなのだろうかw